診療のご案内予防医療

「手軽さ・簡単さ」よりも「体への負担が少ない方法」を中心にご案内します

予防は伴侶動物(愛犬・愛猫)をウイルス、細菌、寄生虫、マダニなどの感染症から守るために行います。
これらの予防を行うことで、伴侶動物の健康を維持できるだけでなく、他の犬や猫への感染を広げないことで流行を未然に防いだり、あるいは飼主(人)に感染する可能性がある人獣共通感染症から我々を守ってくれます。

ただし、これらの予防にはわずかでありますが副作用というリスクを伴います。

そのため、個別の状況(飼育地域・環境、病気の有無)や感染症の影響(重症度、流行性)を踏まえ、「個別に、適切で、無駄のない、動物と飼主のための予防医療」が必要であると我々は考えています。
当院では、できる限りの学術情報を収集し、「手軽さ・簡単さ」よりも「体への負担が少ない方法」を中心にご案内しております。

予防接種(ワクチン)

ワクチンは、感染症の発症や重症化を防ぎ、動物の健康を守るために行います。また一部の感染症では人への感染を防ぐ役割もあり、狂犬病ワクチンのように法律で接種が定められているものもあります。

さらにワクチンは、個体だけでなく集団全体を守る医療でもあります。多くの動物が適切に接種を受けることで「集団免疫」が形成され、感染症の流行を防ぐことができます。

重要なのは、「一部の動物に多く接種すること」ではなく、できるだけ多くの動物が必要最低限の接種を適切に受けることです。ワクチンは追加接種によって防御効果が強くなるものではなく、適切な回数で十分な免疫が得られることが分かっています。

当院では、科学的根拠に基づき、個々の状況に合わせた過不足のないワクチン接種をご提案しています。

狂犬病ワクチン・混合ワクチン

外部寄生虫

寄生虫予防は、愛犬・愛猫をフィラリア、ノミ、マダニなどの感染から守るために行う大切な医療です。

これらの予防は、動物自身の健康を維持するだけでなく、他の犬や猫への感染拡大を防ぎ、さらに人へ感染する可能性のある人獣共通感染症から私たちを守る役割も担っています。

一方で、予防薬は医薬品である以上、ごくまれではありますが副作用のリスクも存在します。

そのため当院では、すべての動物に同じ方法を勧めるのではなく、飼育地域や生活環境、既往歴や体調、感染症の重症度や流行状況を総合的に評価し、個々の動物に合わせた「適切で無駄のない予防医療」を大切にしています。

最新の学術情報に基づき、「手軽さ」だけを重視するのではなく、体への負担や生活環境とのバランスを考えた方法をご案内します。

フィラリア(犬糸状虫)

フィラリア(犬糸状虫)は、蚊の吸血によって体内に侵入し感染が成立します。感染すると体内で発育し、数か月後に心臓や肺動脈に寄生します。咳、運動不耐性、呼吸困難などの症状がみられ、重症例では右心不全など命に関わる状態に至ることもあります。

当院では、生活環境と個々の特徴を踏まえて、「必要な期間に、必要な方法で、無駄のない予防」をご提案しています。感染状況、蚊の活動時期に基づく投薬期間、Q&Aなど、詳しくは以下のページをご覧ください。

フィラリア(犬糸状虫)の詳細

ノミ

犬や猫に寄生するノミの多くはネコノミで、人を吸血することもある身近な外部寄生虫です。野良猫や野生動物が行動する環境には広く存在し、草むらや住宅周辺、公園などで体に付着し、そのまま家庭内へ持ち込まれることがあります。

当院では、外出する動物に対しては使用を推奨しています。生活環、動物への直接的な影響、感染症の媒介、当院の取り扱い商品など、詳しくは以下のページをご覧ください。

ノミの詳細

マダニ

マダニは、肉眼で確認できる比較的大型の吸血性ダニです。単なる皮膚トラブルの原因にとどまらず、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)など、動物および人に感染するさまざまな病原体を媒介することが知られています。

当院のある丹沢地域では、山間部だけでなく住宅周辺の緑地や公園にも広く生息しているため、予防を積極的に推奨しています。生活環、疫学、人獣共通感染症、予防と対策、当院の取り扱い商品など、詳しくは以下のページをご覧ください。

マダニの詳細

東洋眼虫

東洋眼虫は、犬、猫、野生動物、まれにヒトの眼に寄生する線虫で、涙液を吸うショウジョウバエ科のマダラメマトイによって媒介されます。近年は関東以北にも分布が拡大しており、当院でも2021〜2024年の4年間に13例を経験しています。

疫学、症状、診断・治療、予防薬の有効性データなど、詳しくは以下のページをご覧ください。

東洋眼虫の詳細

予防薬・スケジュール

オールインワン予防薬
(フィラリア・ノミ・マダニ)

1年間の予防スケジュール
(予防接種/ワクチン・寄生虫予防・検査)